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相続税の相談はどこにしたらいい?それぞれの特徴を解説

相続税について相談できる場所は、主に公的機関、税理士会、税理士事務所に大別されます。

本記事では、それぞれの相談先で実際に受けられるサービスや、特に税理士に相談をするべき理由について解説していきます。

相続税の相談はどこでできる?

相続税に関する相談をできる場所は複数ありますが、それぞれ提供されるサービスの内容や専門性に大きな違いがあります。

相談先は、公的な機関から専門家まで多岐にわたるため、ご自身の相談したい内容や状況に応じて適切な場所を選ぶことが重要です。

主な相談先として挙げられるのは、税務署、国税局、税理士会、そして税理士事務所です。

以下でそれぞれの特徴について確認していきましょう。

①税務署

税務署は国税庁の出先機関であり、相続税の申告書の提出先となる公的機関です。

税務署では、制度の概要や一般的な申告書の書き方に関する基本的な質問に無料で答えてもらえます。

たとえば、申告書のどの欄に何を書くべきか、どのような資料が必要かといった形式的な質問には対応してもらえます。

しかし、税務署はあくまで公平な課税を目的とする行政機関であるため、個別の財産評価や、納税者にとって有利になる具体的な節税対策の提案は期待できません。

②税理士会

税理士会は、一般消費者向けに無料の税務相談会を設けていることがあります。

これらの相談会では、相続税に関する制度の概要や一般的な手続きについて、専門家から意見を聞くことができます。

しかし、無料相談は、通常、時間や回数に制限があり、具体的な財産評価や節税対策といった個別具体的な業務の依頼や提案は対象外となります。

多くの場合、税理士に正式に依頼するかどうかを判断するための第1歩という位置づけになります。

なお、自治体も市民サービスの一環として、税理士による無料相談窓口を定期的に開催していることがあります。

③税理士事務所

税理士事務所は、相続税申告の専門家である税理士が所属しており、専門的かつ具体的なサービスを提供しています。

税理士は、財産評価、節税対策の提案、申告書の作成、そして税務調査の立ち会いといった、相続税に関する多くの業務を請け負うことができます。

特に、不動産や非上場株式の評価、複雑な特例の適用判断など、高度な専門知識が必要な分野で力を発揮します。

費用はかかりますが、相続税について相談できる範囲が非常に広いことが特徴です。

相続税の相談を税理士にするべき理由

税理士は税法の専門家であり、公的機関では提供できない、納税者の利益をより大きくするための具体的なサービスを提供できる可能性があります。

税理士に相談するべき理由として、主に以下の3つがあげられます。

理由①将来的に相続税がどのくらいかかるのか試算を出してもらえる

相続税の総額は、遺産総額だけでなく、遺産の評価方法や各種控除の適用状況によって大きく変動します。

税理士は、相続財産の評価を行い、その時点での概算の相続税額がいくらになるかという試算を出してくれます。

この試算があることで、相続税に関するイメージをより明確化することができます。

また、相続発生前であれば、納税の準備や生前に行うべき節税対策の必要性を具体的に判断することも可能となります。

理由②節税方法を提案してくれる

税理士は、合法的な範囲内で税負担を軽減するための具体的な節税方法を提案します。

これは、相談者の財産状況や家族構成などの個別具体的な情報をもとに、相談に乗ってもらうことのできる税理士の強みです。

税理士へ相談することで、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減といった特例の適用可否の判断、あるいは生前贈与や不動産活用といった、相続税の課税対象額を下げるための具体的な手法を提案してもらえることがあります。

理由③相続税申告の書類を作成してもらえる

相続税の申告書は、非常に複雑で、記載ミスや添付書類の漏れがあると、税務署からの指摘や税務調査の対象となるリスクを高めます。

税理士に依頼することで、実際に書類作成の多くを行ってもらえるため、申告漏れなどによる追徴課税のリスクを回避しやすくなります。

まとめ

相続税の相談先は、税務署などの公的機関もありますが、これらの機関では具体的な節税対策や、個別の財産評価、申告書の作成などを依頼することはできません。

しかし、税理士に依頼することで、税額試算や節税対策の提案などを受けることができます。

特に財産が多岐にわたる場合や、財産総額が多く節税を検討している場合、相続税に関してお困りの際は、専門の税理士にご相談ください。

相続にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。